私は確かに愛してしまった
ギシギシギシ。
スプリングが古いこのベットはよく軋む。
私の中で暴れる欲望。
今回も大袈裟に感じたふりをして過ごすいつもの120分だ。
「今回も良かったよ詩唄ちゃん」

「ありがとうございます」
満足気にタバコをふかす下田さんに笑いかける。

「そういえば、指名数一番になったんだって?すごいね」

「ええ、まぁ。でも私は下田さんだけでも嬉しかったんですけどね」

「嬉しいね。本当に愛しいよ詩唄ちゃん。これはお祝いだと思ってとっておいて」

「いつもいつもありがとうございます」
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