私は確かに愛してしまった
下田さんから10万を受けとるとポーチの中に仕舞う。
下田さんは羽織がいいから上客と言えるだろう。
毎回チップをくれる。

でも好きじゃない。
私の薄っぺらな愛の言葉に喜ぶ彼をどうしても好きになれない。
可哀想。
そう思いながら接客する自分をいつも感じていた。
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