禁止すれすれ!?恋愛
 「全然フツーの奴。
 そこら辺にいるような。」



 ふ、フツー!?

 確かにものスゲェぶすとか言われるよりマシだけど……
 なんかショック!!



 「フツーって何!?
 もっと詳しく教えてよ!!」

 
 女の子が裕介に掴みかかりそうな勢いで聞いた。

 裕介が大きくため息を吐く。

 
 「そんなの自分で調べればいいだろ。
 親父の結婚相手と俺は関係ねぇし。」

 「あ!
 ちょっと裕介!!」


 裕介は呼ばれるのも無視して教室を出て行った。



 関係ない……か。

 やっぱあたしのこと母親って認めてくれないのかな?

 
 
 悲しくて、思わず涙目になってしまう。
 
 あたしは少し俯き加減で教室を出た。

 

 たぶん……裕介は屋上だ。


 
 何度か屋上に続く階段で裕介を見かけていたあたしは、そう判断するとゆっくり屋上に続く階段に向かって歩いた。

 裕介と話したいと思った。
 話して、和解したいって思った。

 だって、籍はまだ入れてないけどあたしと裕介は親子だもん。
 
 裕介が認めてなくても、認める気がなくても、あたしはそう思ってる。

 あたしは階段を上ると、ドアを開けて外に出た。

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