禁止すれすれ!?恋愛
 「お前さ、何の真似?」

  
 裕介が下を向いたあたしに言った。

 
 「大体何でお前なんだよ。
 教師と生徒だろ?
 ってか、親父はお前の父親くらいの年だぜ?」

 「お父さんとお母さんは認めてくれてるもん……」

 「は?
 おかしいだろ……」


 裕介の声が呆れてた。

 
 「しかもまだ高2だろ?」

 「でももう16だし……」

 「自分と同い年の息子がいる相手とよく結婚許してもらったな。」

 「浩太、信用されてるもん。」

 「……なんで親父なんだよ。」


 裕介の手に、少しだけ力が入った気がした。


 
 なんでって……そりゃあ……



 「好きだから。」



 しかないじゃない。



 「……あぁそうかよ!!」

 「……っ……」


 裕介の手に力が入って、あたしの手が締め付けられた。

 あまりの痛さに思わず顔をしかめる。


 「裕介…手、痛い……」


 裕介が、手を激しく振るようにして離した。

 掴まれてた手を見るけど、暗くてよく見えない。

 裕介の顔を見ると、すごく怒ってて……悲しそうで……すごく、怖かった。

 足が震えてくる。


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