禁止すれすれ!?恋愛
 「裕介……ゴメン……」


 無意識に、言葉が出た。

 声が震えて、涙が出そうになる。


 「……何がだよ。」

 「…………」


 ホントに、何が悪いのか分からなくなって黙ってしまう。

 
 「謝るくらいなら……親父と結婚なんかすんな!!」


 叫んで、走って行く裕介の足音が聞こえた。

 あたしは震える足を引きずって、ベンチに座った。

 頭上から光る街頭で、手首を見ると真っ赤だった。

 真っ赤になったところをそっと撫でる。



 やっぱり……認めてくれないの?

 なんで?
 裕介、分かったって言ったじゃない……

 

 涙が零れて、赤くなった手首に伝った。

 
 
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