中年夫婦の日常茶番

ゆいを失ってから
僕の時間は止まったままです
まだ前に進むことができません

現実は残酷なくらいに僕に選択を迫ります
なのに僕は進むことができません
なにをするにも二人だったから
一人で何かをすることができません

きっとゆいは
そんな情けない僕を見て
怒っているんじゃないでしょうか

いや
優しいゆいは
こんな僕すら許してくれるでしょうね

いいところも
悪いところも
全部含めて
じゅんくんっていう一人の人間
だから私はじゅんくんの全てを愛してる
そう言ってくれたことがあります

きっと今も
ゆいはそう言ってくれてるんだろうと思います

僕も同じだから

僕もゆいの全てを受け入れて
その上で一人の人間として愛しました