【短編】ヤクザのキミ。




「あとをつけたんだぜ?


帰るならそう言えよ…」


「…」




「お前の身体は、

俺が奪いとった。



もう戻れないんだろ?

その安心の世界には、

いれなくなったんだろ?」




「…でもまだ、私は」


「俺だけが愛してやるから。

誰よりもな」




誰よりも…愛してくれる…。

孤独のように感じていた私には、

ただ響いていくだけだった。




「…昨日の幸せ、欲しいんだろ?」


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