もう一度、君と笑う時に。
そして、迎えた月曜日。
「紗稀ちゃん、やだよぉ…」
紗稀の机の周りに出来た人だかりで、1番声を上げて泣いているのは彼女の親友の桃川愛(ももかわ あい)だ。
「もう、愛ったら!いつまでもめそめそしないの!」
「だってぇ…」
彼女が泣く理由もわかる。
それは今日の朝のホームルームでのこと。
「今日はお前らに大事な話がある」
いつもは適当な進行しかしない担任が、急にそう言い出した。
ざわざわと、嫌な予感が広がる。