もう一度、君と笑う時に。
そして合格発表の日。
地元の私立大を受験していた勝と一緒に合格発表を見るとかで、俺達は屋上にいた。
「やっぱ冬の屋上はさみぃなぁー」
「寒いどころじゃないだろ」
白い息を吐きながらどこか緊張感の漂う会話が続く。
「もうそろそろ、結果出てるんじゃないか?」
「まだあと10分あるよ」
そっか、と乾いた笑いを零す勝を見ていると、こっちにまで緊張が伝わってくる。
実は、勝の志望した大学は勝の学力からいくとかなり厳しく、先生にも他の大学を勧められたのだが、どうしてもそこに行くんだときかなかったようだ。
勝も受験まで相当勉強してきた。
何なら一緒に勉強合宿だってやったし、わからないところは教え合ったりした。(主に俺が教えた)
だからこその緊張だろう。
そして発表の時間。
俺達はゆっくりと結果が掲載されているサイトに向かって指を進めた。