もう一度、君と笑う時に。





翌週、初めての顔合わせということで、俺は金山財閥の直轄会社、金山コーポレーションに来ていた。




ドアをくぐり、受付に向かう。





「今日はどういったご用件でしょうか?」






「あ、はい、今日は…」






ふっと顔をあげて、俺は目を見開いた。





目の前の彼女も、驚いた様子でこちらを見ている。





あの頃よりも伸びた黒いロングヘアー。





化粧をして少し大人びた顔。







カラカラに乾いた喉から何とか声を絞りだす。






「紗稀…??」









< 42 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop