もう一度、君と笑う時に。





「…海吾」






その瞬間、名前を呼ばれた瞬間に、何とも言えない思いがこみ上げてくる。






やっと逢えた。




見つけた。




追いかけ続けた紗稀に、ようやく逢えた。







「紗稀、俺っ…」







「お久しぶりです、秋地くん」





「え…」






話したいことがたくさんあるんだ。






そう言おうと思った俺を遮ったのは、紗稀の口から出た何とも他人行儀な言葉たちだった。








< 43 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop