もう一度、君と笑う時に。




そんなある日。



「おっす」



「…おはよう」




なんだこれ。




明らかに元気がなさすぎる。




いつもなら、鼓膜破れるんじゃないかってぐらい大声で挨拶してくるのに。



「俺の出番ですかな」



そう言って紗稀の席へと向かう。



「どうした、紗稀。俺で良かったら話し聞くぞ?」




「海吾…」




さっきは俯いていたからよくわからなかったけど、彼女の目は赤く腫れていた。


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