沖田総司と運命の駄犬
部屋に入ると、沖田先輩は、腕組みをして、私を睨んだ。
沖田「はっきり言って、めんどくさい。僕に、斬られたくなかったら、ここから出て行きなよ。」
言われると思った。
梓「嫌です!私をここに連れて来たのは、あなたです!だったら、責任取ってよ!私を平成に帰して!」
沖田「だから、知らないって言ってるでしょ!それに、先輩とかじゃないし!」
梓「あなたは、土下座までして、頼んだんだよっ!?彼は、侍になりたいから、助けてくれって!」
沖田「っ!未来にいる僕が、そう言ったの?」
梓「はい!」
沖田「じゃあ、証拠は?僕が、未来に行ったっていう証拠を見せて!」
そんな事・・・。わから・・・ん?
そうだ!
私は、鞄から、プレミアムチョコを取り出した。
沖田「何それ?」
怪訝そうに、プレミアムチョコを見ている沖田先輩。
私が包みを開けると、眉間にシワを寄せる。
沖田「汚い・・・。」
梓「沖田先輩の大好物です!」
沖田「嘘だ!そんな汚い色の気色悪い物、食べるわけ・・・ふぐっ。」
私は、沖田先輩の口に無理やり、プレミアムチョコを入れた。
沖田「ちょ!何する・・・って・・・何これ!?スッゴく美味しい。今まで、食べたこと無い味だ・・・。」
梓「美味しいですか?」
沖田「う、うん!とっても、美味しい!驚きだよ!あの色さえ、何とかしたら、これは、この世の物とは、思えない程の物だ!」
梓「未来の甘味です。沖田先輩は、これが、大好きでした。」
沖田「まだあるの?」
梓「はい。」
沖田「わかった。じゃあ、ここに置いておく。それが、無くなるまでは。」
梓「あ、ありがとうございます!」
沖田「一つだけ、約束ね?お美代ちゃんの前では、変なこと言わないでよ?」
梓「お美代ちゃんって、さっき、一緒にいた人ですか?」
沖田「うん!そう!僕の恋仲なんだ♪可愛いでしょ?」
梓「はい。とても。」
そして、私は、沖田先輩の側に置いて貰える事になった。