沖田総司と運命の駄犬
ある空き家の中から、声がした。
土方「俺は、あっちから、回り込む。」
沖田「はい。」
僕は、土方さんが、裏に着くのを待ってる間に、中を覗くと・・・。
梓は、男に、覆い被さられて、着物がはだけていた。
沖田「っ!梓っ!」
僕は、土方さんの合図を待たずに、中に入った。
男達は、梓を襲うのに夢中で、こちらには、気付いていない。
こんな奴らに、捕まるだなんて本当にバカだ。
沖田「また、こんな所で、絡まれて・・・。梓は、本当のバカなの?」
梓は、口に、布を突っ込まれて、喋れないようだった。
梓「ふぐっ!」
はぁ・・・。
何だろう。この、気持ち悪い感じは・・・。
沖田「君たちさぁ、そんな洗濯板みたいなのに、よく、そんな気になれるよね。よっぽど飢えてるの?普通に、女、抱きたかったら、島原行きなよ。」
梓なんかより、おしとやかで、きれいな子は、いっぱいいる。
「新選組に囲われてる女なんだ。島原の女よりイイって事だろ?」
沖田「はぁ・・・。まぁ、君達には、関係ないし。でも・・・この光景は、意外と見てて嫌な気分になるね。」
そう・・・。
僕は、梓に触れている男が、許せなかった。
まるで、人に、自分の刀を触れられてる気分だ・・・。
僕は、刀を抜いた。
まぁ、僕が、世話役なんだ。
自分の物に触れられてる気分になるのも当然だ・・・。
僕の物に勝手に触ったオトシマエはキッチリとってもらうからね・・・。
沖田「梓、これから起こることに、耐えれないなら目を瞑っておきなね。」
そう言うと、梓は、ギュッと目を瞑った。
それを、確認すると、僕は、黒い笑みを浮かべた。
沖田「ヤァッ!」
ザシュ!
「う゛。」
男は、血を噴いて、ゆっくり倒れた。
すると、次の男も、襲ってきた。
カキィン。ザシュ!
すると、土方さんも中に入ってきた。
沖田「遅いですよ!迷子になったかと思ってましたっ!」
ザシュ!
土方「うっせぇ!なんで、お前は、副長の命を守って、待てないんだよっ!」
ザシュ!
沖田「そんなの待ってたら、今頃、梓は、他の男のものになってましたよ!」
土方「チッ。」
僕達は、数人、逃がしたけど、ある程度は捕らえた。
僕が、刀を仕舞うと、土方さんは、すでに、梓の側に、駆け寄っていた。
土方「梓・・・。大丈夫か?」
本当に手が、早いな。
土方「総司・・・。後、頼んだぞ。」
沖田「えぇ!?またぁ?」
土方「当たり前だ。」
沖田「はぁ・・・。はいはい。じゃあ、応援、寄越して貰えますか?」
土方「あぁ。わかった。」
土方さんと梓が、出て行った後、僕は、気を失っている、梓に馬乗りになっていた男を蹴飛ばした。
沖田「ねぇ・・・。起きなよ・・・。」
「う゛・・・。」
沖田「君達のアジトに案内しなよ・・・。嘘ついたら、容赦なくいくからね?」
僕は、土方さんが、寄越してくれた隊士と共に、アジトに行き、壊滅させた。
奉行所に引き渡すのと、こちらの尋問もあるため、手続きを済ます。
沖田「大したこと無かったなぁ・・・。梓に触った分の借りを返したかったんだけどなぁ・・・。」
隊士「お、沖田組長・・・。十二分に返されたかと思いますが・・・。」
沖田「そうかな?骨の無い奴ばっかりだったし。まぁ、戻ろっか?後の尋問は、鬼がやるでしょ?」
隊士「沖田組長に捕縛、土方副長の尋問が一番怖いですね・・・。」
それを聞いて、捕縛された奴が、青くなった。
沖田「楽しみにしときなよ?うちの鬼は、容赦ないから・・・。くくくっ。」
僕達は、屯所に戻った。