沖田総司と運命の駄犬
梓「今っ!キ、キスされたっ!はぁ・・・。ドキドキした・・・。いつも、いじめてくるくせに、時々、あぁやって、スキンシップされたら、ドキドキしちゃうよ・・・。」
私は手で、パタパタと顔を扇いだ。
梓「さ!着替えよ。」
最近、沖田先輩と手を繋いで、外を歩くようになってから、女物の着物で出歩く事を許されていた。
ただし、沖田先輩と外を出歩く時のみだけど。
ちなみになんで、女の子の格好が許されたかというと、同性愛者だと勘違いされたからって言ってたな。
沖田先輩は、私と手を繋ぐの嫌じゃないのかな・・・。
団子とかお菓子のお遣いだって、前は「行ってきて!」だったのが、「行くよ!」になったし・・・。
沖田先輩が、仕事の時以外は、ずっと一緒に居ることが多い・・・気がする。
もしかして・・・。
沖田先輩は、私の事が好き?
私は、沖田先輩との最近を思い出す。
無いな。
それこそ、こんな事、言ったら、「あつかましい!」って言われて、斬られそう。
きっと、私の事、ペットにしか思ってないだろうし・・・。
梓「はぁ・・・。」
溜め息がこぼれた。
あれ?なんで?
胸がちょっと苦しい・・・。
寂しいって思ってる?
どうして?
もしかして・・・?
いや!ナイナイナイ!
違うし!
私は、心の奥で芽生えそうな気持ちに見ないフリをした。