沖田総司と運命の駄犬
しばらく歩くと、少し雰囲気が変わる。
裏町と呼ばれている所らしい。
梓「ちょっと、雰囲気、怖いな・・・。」
私は、あまり、キョロキョロしないように、でも、周りの店の様子を窺って歩いた。
裏町も抜けて、広い場所まで、来てしまった。
梓「はぁ・・・。疲れた・・・。」
川沿いの道は何処までも続いている。
梓「ちょっと、休憩。」
私は、腰を下ろした。
梓「占い屋さん、どこにあるんだろう・・・。私・・・。帰れるのかなぁ。」
流れる川を見ながら、何だか寂しい気持ちになった。
ここには、私を知ってる人は、誰もいない・・・。
一人ぼっちだ・・・。
急に、心細くなり、私は、体育座りをしていた、膝に、目を当てて、溢れてくる涙を拭いた。
梓「帰りたい・・・。うっ・・・。うっ・・・。うっ・・・。」
今まで我慢していた気持ちを、自覚してしまい、その気持ちが、爆発してしまった。
こうなったら、もう、止められない。
私は、顔を隠して、ずっと、泣いていた。