沖田総司と運命の駄犬

お勝手でお茶を用意して、部屋に戻る。



梓「ありがとうございます。」




沖田「さ、食べよう？」



梓「はい！」




二人で、菓子にかぶりつく。



沖田・梓「ん～！美味しい！」



沖田「美味ぃ！」



梓「はい！」




沖田「それ、頂戴！」




僕は、梓の手を上から握り、梓の持っている菓子にかぶりつく。




梓「あ・・・。」




沖田「美味しい！」




パッと梓を見ると、意外に近付き過ぎていた。




梓は、真っ赤になって、固まっている。




そういう顔そそる・・・。



二人で菓子を堪能しながら、僕は、梓に見入ってしまっていた。




梓「沖田先輩？」




そう呟く梓は、また、真っ赤になってる。





だから、そういう顔がそそるんだって・・・。




触れたい・・・。




スッと顔が自然に寄っていく。




二人の間に、甘い沈黙が流れた。





沖田「っ・・・。」




何やってんだろ・・・。恋仲でもないのに・・・。




僕は、とっさに冗談を言った。




沖田「鼻毛、出てるよ？」




梓「はぁ？は、鼻毛？」




沖田「うん。ぷっ。おなごなんだから、その辺ちゃんとしなよ。あと・・・。」




その可愛い顔止めて・・・。




我慢出来なくなる・・・。




僕は、いつの間にか、梓の頭から指を滑らせていた。




すると、梓の肩がピクリと動く。




梓「っ！」




このまま、僕の物に出来たらどんなに幸せだろうか。





また、真っ赤になって・・・。




僕のこと好いてるって思っちゃうよ？




僕は、甘い気持ちを断ち切るように梓の頭を撫でた。





沖田「さ！僕は、見廻りに行ってくる。」




梓「はい。行ってらっしゃい！」





沖田「さぁ！梓も着替えて！」




僕は、梓の頭をグシャグシャにかき混ぜた。




梓「あ！ちょっと髪の毛、結うの難しかったんだからっ！」




沖田「おなごの梓は、もうおしまい！ほら！着替える！」




男物の梓の着物をタンスから取り出して、梓に渡す。




沖田「ちゃんと、着替えておくんだよ。じゃあいい子にしときなよ？」





梓「はい。」





コレくらい良いよね？



僕は、梓の頬に、軽い口付けを落とし部屋を出た。