沖田総司と運命の駄犬
屯所の場所が変わり、伊東派の人達と藤堂君が抜けて、新しい組を作った。
僕はというと、病は、体を蝕んで、ついに、隊務をこなせなくなった。
こんな僕を、近藤先生と土方さんは、一番隊組長として、籍を置いてくれている。
捨て置いてくれて良いのに・・・。
僕は、布団の中から流れる雲をぼんやりと見つめた。
まるで、ここは時が、止まってるように静かだ。
すると・・・。
『近藤先生が、撃たれたっ!』
廊下で、騒がしくなった声と共にそんな声が聞こえた。
沖田「えっ!?先生が!?」
息を思いっきり吸い過ぎて、咳き込む。
少し落ち着いて、外に出ようとするも、フラフラして倒れた。
ガッターン。
物凄い音を出してしまい、その音を聞きつけた隊士の子が、ふすまを開けた。
隊士「大丈夫ですか?」
隊士の子は、僕の部屋には、入らない。
病が、移ってはいけないから、部屋には出入り禁止だ。
沖田「う、うん。ありがとう。それより、近藤先生が、撃たれたって、どういう事?」
隊士「はい・・・。御陵衛士の残党にやられたようですが、命には、別状ありません。」
沖田「そっか・・・。良かった。」
そして、僕は、近藤先生と共に大坂へ行くこととなった。