沖田総司と運命の駄犬
ゆっくり目を開けると、そこは、どこかの屋敷?
どこだろう?
それにしても、侍が多い。
私は見つからないように、隠れながら、辺りを伺っていると見知った顔が、目に入った。
梓「近藤さんだっ!」
私は、走って、近藤さんの後を付けると、部屋に入っていく。
私は、部屋に飛び込み、いつものように、近藤さんに抱きついた。
梓「近藤さんっ!」
近藤「うわっ!っ!曲者!?・・・お?」
梓「近藤さんに会えて良かったですっ!あの・・・っ。」
近藤「なんと!黒猫か・・・。驚かせおって!コラコラ、ちと離れろ。」
クロネコ?
そういえば、いつもより近藤さんが大きい。
え?
自分の足元を見て腰を抜かしそうになる。
肉球・・・。
私、猫になってるっ!
軽くパニックになっていると、近藤さんは、私の頭を撫でながら言う。
近藤「お前の力で、総司の病を治してやってくれ。黒猫は・・・肺の病を治すんだろう・・・っ。」
近藤さんは、言葉を詰まらせながら、涙を滲ませて私の頭を撫でた。
沖田先輩が、肺の病?
近藤「総司の側に居てやってくれ。先ほどのお前は、まるで、梓のようだった。行くぞ?」
そう言うと、近藤さんは、私を懐に入れて、立ち上がった。