沖田総司と運命の駄犬
文久からの始まり~沖田side~
沖田「はぁ・・・。」
だから、嫌なんだ・・・。
稽古の休憩中、皆は、おなごの話で、盛り上がっている。
どこのおなごが、可愛いとか、夜這い計画とか・・・。
僕は、冗談を言いながら、その話に、乗っている。
きっと、誰も、僕の胸の内は、わからない・・・。
僕が、試衛館に来て10年になる頃・・・。
「沖田さん、ちょっと、いい?」
沖田「はい。」
お手伝いの姉さんに呼び出された。
沖田「どうか、されたのですか?」
「私・・・。沖田君の事、好いてるの!お願い!私を、嫁に、貰ってくれない?」
沖田「え・・・?」
今、何て?嫁!?
そんなの考えたこともない!
沖田「ご・・・っ。ごめんなさい!僕は、その・・・。修行中の身ですので、嫁御とか、全然、考えられないんです。すみません!」
「う゛・・・。わかった・・・。」
沖田「ごめんなさい・・・。」
そして、しばらくして・・・。
「姉やんが、自害しようとした!」
沖田「はぁ!?どうして?」
「そりゃ、お前に、振られたからだろう!おなごから求婚して、振られるなんざ、恥ずかしいだろうが。」
沖田「そんな・・・。」
前から、おなごには、あまり興味は無かったが、それに付け加えて、おなごが怖くなった・・・。