沖田総司と運命の駄犬
裏町に着くと、なんだか、騒がしい。
「待ちやがれっ!この坊主っ!」
「ヤダっ!」
見つけたことに、少しホッとした。
沖田「また、変なのに捕まってる・・・。」
すると・・・。
梓「キャッ!」
「捕まえたで。くくくっ。」
その男は、厭らしい笑みを浮かべる。
梓「だ、誰かっ!」
梓は、男に引きずられて連れて行かれそうになっていた。
沖田「その子、うちの子だから、返してもらえる?」
僕は抜刀し、相手を睨みつける。
僕に、気付いた梓が、安堵した顔をした。
梓「お、沖田先輩っ!」
僕の元に駆け寄ろうとした梓を、男は捕まえて、首元に、刀を、這わせた。
梓「っ!」
「コイツは、俺の女に手を出した。その落とし前は、お兄ちゃんが、してくれるんか?」
沖田「はぁ?梓・・・。そっちの趣味があったの?それだったら、その男の言うのは、仕方ないけど。」
良かった。
何もされていないようだ。
梓「ありませんっ!私の好きなのは、男です!シンが好きなのっ!」
梓を男と思っている男はギョッとした顔をした。
おなごに手を出したとイチャモン付けたら、衆道だったって、傑作じゃない?くくくっ。
沖田「今の聞いたでしょ?その子は、男が、好きなんだって!だから、おなごに、手を出すとか、有り得ない!離してもらえる?」
すると、男は、逆上した。
男「どうでもいいんだよっ!そんな事はぁっ!」
男は梓に、刀を振り下ろした。
ザシュ。
ザンッ!
「う゛っ・・・。」
梓「え・・・?」
後ろから、土方さんが、男を、斬りつけた。
目の前で、血を吹き倒れる男・・・。
梓「い・・・っ!嫌あぁぁぁぁ!」
梓の気が動転している。
土方「オイ!うるさい!」
僕が近寄ろうとすると、土方さんが、梓を抱きしめて、自分の胸に、梓の顔を埋めさせて、歩き出した。
土方「後は、頼む。」
沖田「はいはい。」
二人を見送った後、僕は、大いに、暴れた。