沖田総司と運命の駄犬
僕は、梓の後を追って、井戸に向かった。
沖田「ねぇ、梓・・・。昨日、どうして、脱走したの?」
すると、梓は、決心をしたような、顔をした。
梓「帰りたかったんです・・・。ここでは、私にとっては、沖田先輩しか頼る人がいないのに、その沖田先輩は、私の事、覚えてないし、というか、知らないし・・・。ここに居る意味無いじゃないですか!だったら、帰りたいと思うのは、当たり前じゃないですか?」
梓が、泣き出した。
沖田「梓・・・。」
梓「だから、もう一つの手がかりの占い屋を探してたんです。結局、迷子になって、終わりましたけど・・・。あ・・・。ご迷惑おかけしてすみませんでした。」
そんなに帰りたいのか・・・。
そうだよね・・・。
梓は、どこかに走って行った。
一応、土方さんからもお説教は受けてるだろう。
昨日の今日で、抜け出したりは、しないだろう。
僕は、顔を洗い、熱くなった目を冷やした。