沖田総司と運命の駄犬
ついてけない
宴会場には、ほとんどの隊士が集まっていた。
私は、この後、何が、起こるのか、まだ、知る由もなかった。
梓「新選組になったお祝いですか?」
沖田「うん・・・。まぁね。ご馳走、たらふくお食べ?」
梓「ありがとうございます!」
私は、沖田先輩に、連れられて、上座に座ってる人達に、挨拶に行く。
すると、沖田先輩が、耳元で囁く。
沖田「梓・・・。一番、上座に、座ってる人には、注意して?怒らせてもダメだけど、気に入られてもダメだから・・・。気配、消して?」
梓「気配消すって・・・。」
そんなのしたこと無いし!
そして、上座に、近藤さん、土方さん、そして、ごっつい男の人が、座っていた。
沖田「芹沢先生、一献どうぞ。」
芹沢「あぁ。沖田、そこのちっこいのは?」
沖田「あぁ。最近、入った平隊士の寺井です。」
芹沢「ほぉ。まぁ、精を出して働くように。」
梓「はい。どうぞ。」
私も、沖田先輩を真似て、酌をする。
芹沢「ん。」
私が、酌をするのを見届けると、沖田先輩は、すぐに、その場を、離れた。
私は、その後を、ついていった。
一番、末端の下座に、腰を下ろす。
私はご馳走を食べながら辺りを見回す。
あの芹沢さんっていう人、かなり、お酒、飲んでる。っていうか、飲まされてる。
私は、隣に、座っている沖田先輩に、話しかける。
梓「沖田先輩。芹沢さんって人、飲み過ぎじゃないですか?」
沖田「芹沢先生は、酒が、強いから、大丈夫だよ。」
梓「沖田先輩は、ここにいていいんですか?」
沖田「どういう意味?」
沖田先輩に、睨まれる。
梓「いや・・・。横に、居たくないとかじゃなくて・・・。」
沖田「へぇ。僕が、横にいたら、何か、不都合なの?」
梓「ち、違いますよ!沖田先輩、一応、幹部だから、上座に座った方が良いのかなって・・・。他の幹部の人も、皆、上座だし・・・。」
沖田「い・ち・お・う幹部の僕だけど、別に構わない。」
梓「そ、そうですか・・・。」
しばらく、ご飯を食べて、時間も、結構経った頃・・・。