沖田総司と運命の駄犬
しかし・・・。
お祭りが、近付くに連れ、屯所の皆の顔は、険しくなるばかりだった。
一番、深刻そうにしていたのは、土方さん・・・。
大丈夫かなぁ・・・。
土方さんは、ずっと、ピリピリしていて、いつも以上に、隊士の人達から、恐れられていた。
梓「土方さん!」
土方「ん?梓か・・・。どうした?」
梓「えっと・・・。」
土方「用がねぇなら、行くぞ。今、ちょっと、立て込んでんだ。」
梓「あの!お祭りに、沖田先輩と行こうと言ってるんですが、一緒に、どうですか?」
土方「祭か・・・。あぁ。そういえば、祇園祭が近かったな・・・。悪ぃな。多分、無理だ。」
梓「行けたらで、良いので、行きましょう!」
そう言うと、土方さんは、フッと笑い、私の頭に手を置いた。
土方「わかった。」
その言葉に、嬉しさが、込み上がる。
梓「約束ですよ!」
土方「あぁ。」
そう言って、土方さんは、部屋に戻っていった。