sunshine of my life-切ナイ恋物語-
「もしもし…?」




長い着信音の後、寝起きのような声で電話にでた直樹。
意を決して話始めた。





『直樹?寝てたかな?ごめんね。あの…彼氏とやり直す事にしたからもう連絡とか会ったりとかやめたいの。』





「なんで?そんな突然?」





『ごめんね。』




「まゆちゃん、俺の気持ち知ってるよね?」




『……ごめん。』






耳元で会話を聴いていた拓人が私の携帯を奪った。





拓人「あのさ、いい加減にしてくれる?俺の女なんだよ!」


拓人「うるせーな。まゆはおまえの事なんか好きじゃねえって。」


拓人「は?意味わかんねーし。とりあえずもうかけてくるなよ。」




直樹の声は聞こえなかったけど、
拓人の言い方でだいたいの内容はわかった。





多分直樹は、
今更彼氏面するなとか、
まゆはおまえと居ても幸せになれないとか、
そういった事を言ったんだと思う。






直樹に拓人のこと話してあって
そんな男やめて俺にしなよって
いつも言われてた。



大人で優しくて
拓人とは正反対のタイプ。



直樹みたいな人と付き合ったら
幸せにしてもらえると思った。


でも幸せってしてもらうんじゃなくて
自分で掴むものなんだよね。

だから直樹の気持ちには
応えられなかった。



私が選んだのは拓人だもん。

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