最初で最後の、恋だった。







「望愛ちゃ…ッ!」




いきなり先輩は、顔を歪めた。




「先輩…?」

「…ッ」




先輩は苦しそうな表情を浮かべている。

ニキビのない肌に、プツプツ汗が浮く。




「先輩っ…?」




どうしたんだろう…?




胸元に手を当て、洋服をクシャクシャにすると、先輩はベッドから落ちた。




「先輩っ!?」



あたしは怖いのを忘れ、先輩に寄る。

先輩は苦しそうに胸元を抑えながら、荒い呼吸を繰り返していた。




「…ッ」

「大丈夫ですか先輩!先輩!?」

「…だい、じょうぶ……。
いつもの…ことだか、ら……ッ」



先輩はそのまま、あたしにもたれるようにして倒れた。








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