最初で最後の、恋だった。







「…望愛様、ご存知ないのですか?」

「え?」






「ぼっちゃま、





只今入院されていますけど」







え?





「どういうことですか…?」

「昨日、望愛様の出て行ってすぐ、発作を起こして倒れまして。
その後意識不明となりましたので…」




嘘…!

あたしがいなくなってから…?




「病院、どこですか?
あたし、今から行きますっ」



あたしは病院の名前を聞いた。



「望愛様」



行こうとしたら、家政婦さんに引き止められた。







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