最初で最後の、恋だった。
「…おや。お客様かな?」
入ってきたのは、白髪交じりの白衣のオジサン。
…どこかで見たことある……?
「ちょっと待っててね三ノ矢望愛ちゃん。
オジサンはすぐに出て行くから」
え?
何であたしの名前…?
「三ノ矢望愛ちゃん…だよね?」
「そうですけど…」
「この間、輝飛クンとデートに出掛けたね?」
「えっ!?」
オジサンまさか…ストーカー!?
輝飛は確かにかっこいいから…。
老若男女問わず好かれる輝飛。
す、凄いッ…!
「その時言った喫茶店のオーナーいたでしょ?
ワタシはオーナーの兄です」
あ…なるほど。
そういえば輝飛、オーナーさんにあたしのこと紹介していたっけ?
てかお兄さん?
双子なのかな、凄く似ている…。