最初で最後の、恋だった。
★輝飛と2人で。
「望愛」
オレンジ色のランプが、あたしたちを照らしてくれる。
「親戚の息子に犯されたって言ったよね?」
「…うん……」
「…子どもとかは?」
「あ、その辺は安心してください。
ちゃんと息子の方が対処してくれたから」
「ふぅん…」
「ごめんなさい…輝飛……」
「謝らないで。
ソイツ、柔道部だったんでしょう?
望愛が敵う相手じゃないよ。
逆に望愛が怪我しても困る。
…俺、その親戚の息子、殺しちゃう」
「輝飛…」
輝飛はどこまでも、歪んだ真っ直ぐな純粋な愛をくれる。
あたしがずっと、欲していたものだ。
「ねぇ望愛。
俺が退院したら、ヤる?」
「え?」
「俺、子ども苦手だけど、望愛との子どもなら大歓迎」
「え?
あたしは嫌です」
「何で?」
「子どもが輝飛に惚れたら困ります。
あたし、子どもを殺しちゃいます」
「あ、それ俺もそうだわ。
うん、子どもはナシにしよう。
…でも俺、望愛の体についたバイキン、取りたいよ?」
「あたしも輝飛となら、いくらでもヤります」
「対処すれば子どもも出来ないしね」
「はいっ」
あたしたちは、薬指を絡めた。
「「約束」」