最初で最後の、恋だった。
「だから、いきなりで失礼かと思いながらも、望愛ちゃんの家に行った。
それで、もっと望愛ちゃんが知りたいなって思って、こうしてお昼ご飯に誘ったんだ。
来てくれるかは…正直賭けだった」
先輩…。
「望愛ちゃん。
俺と付き合ってほしい。
勿論、望愛ちゃんに被害は加えさせない」
「せんぱ…」
「望愛ちゃんのこと好きなんだ。
だから、望愛ちゃんには笑顔でいてほしい」
じっと真剣な瞳であたしだけを捉える先輩。
ずっと待ち焦がれていた…先輩の瞳。
あたしだけを…捉えてくれて、あたしだけを考えてくれる…。
「あたしも…」
「え?」
「あたしも…先輩が好きです…」
掠れた声で、あたしは思いを伝えた。
「…本当?」
「あたし…先輩にずっと…憧れていて…。
彼女になりたいとは思っていましたけど、あたし地味だし、無理だって諦めていました…。
でも、先輩…あたしで良いんですか……?」
「ああ…勿論。
望愛ちゃん…大事にするからね……」
ギュッと、先輩はあたしを抱きしめた。