最初で最後の、恋だった。
山野雅と金魚のフン軍団は、先輩の言っていた通り、先輩に近づく多くの女を傷つけていたみたい。
あたしは腕に包帯を巻くぐらいの軽傷で済んだけど、中には輸血が必要なほど深く切られた子もいたんだって。
危険人物として、生徒は勿論、学校側も危険視していたから。
生徒は喜んでいるし、先生たちもきっと死んで良かったと思っているはずだ。
だって先生たちは、世間しか見ていないから。
生徒を平気で傷つける危険人物を学校内に置いておくと、世間の目が何を言うかわからないだろう。
良かったですね、先生方。
天罰がくだって、本当ニ……。
「へぇ、自殺か…」
「はい」
お昼休み。
先輩にソノコトを伝えると、興味なさそうに答えた。
「先輩、昨日山野雅と金魚のフン軍団に会ったんですか?」
「ん?
会ったよ、それで注意しておいた」
「きっと先輩が怒ったから、自殺しちゃったんですよ。
あの人たち、先輩を守る会とか自称していましたから。
…愛しの人に嫌われるほど、嫌なことはありませんから……」
「…望愛ちゃんも?」
「え?」
「望愛ちゃんも…俺から嫌われるのは、嫌?」
「…勿論です。
あたし、先輩が…大好きですから」
先輩は優しく微笑むと、あたしの唇に、自分のソレをくっつけた。
天罰ッテ、
コノ世ニアルンデスネ…
セ・ン・パ・イ♪