どうしてもママ、子供のまま。
学校。
『明日は何時に起きる?』
「んー。9時」
『馬鹿じゃないのっ。明日は学校行こうよ、んーと…6時半…』
「えー!早ぇー!」
ベッドのうえで、スマホで目覚ましをセットする私と、スマホでゲームする佑。
同じ空間にいるのに、私たちはまるで別のことをしている。
アラームをセットして、私は近くの棚にスマホを置く。
佑のゲームの音だけが響く寝室。
『寝ようよ』
「ん」
いくら声をかけても、佑はゲームに夢中になって話を聞かない。
私が、明日の朝ごはんなにがいい?って聞いてみるも、返事はなんと、ウンチ。
おいおい、なーんて思っちゃうけど。
私は、佑の目が悪くなっちゃうから、部屋の電気は消さずに目を閉じた。
あー…ゲーム音うるさい…
あー…明るいと眠れない…
隣では、うるさいくらいゲームの音がする。
〝ヤッタネ!コンプリート〜″
〝それいけっ!″
〝クククッ。甘いな″
うるさいなぁ。明日遅刻しちゃうよ。
『佑…寝ようよお』
「あ、ごめん」
佑はそれだけ言うと、佑の携帯からのゲーム音はパタリと消えた。
「おやすみ、朱美」
そう言って佑は、そっぽ向く私のほっぺにキスをした。
それに自己満足したか、自分の領域のふとんを直して眠りについた佑。
ふふ。
同じベッドって、ちょっぴり照れ臭い。
背中と背中が微妙にくっつく。
それに今もきゅんとするのは、昔と変わらない。
そんなことを考えているうちに、私は朝を迎える眠りについた。