どうしてもママ、子供のまま。

私は家に帰ってから、メモ帳に今日の日にちを記入した。
横で、泣きすぎて目を腫らした佑が私を覗く。



書いた後、ふぅとため息をついた。






「今日の日にち書いて何すんだ？」


不思議そうな顔で、佑は言った。
私は笑って答える。



『今日は…この子のDNA検査の結果が出た日。これからはいちいち、この子に関する思い出の日を全部メモしていこうと思って』



「そっかぁ…おーい、ママとパパの子供でよかったね、僕」




佑が私のお腹に向かって言った。




『ふふ、まだ僕かも分からないわよ』


「あ、そっか」




ふふふ、と笑いあった後に、視線が合う。
私たちははにかみながら、キスをした。







「なぁ、お前誕生日明後日だったよな？」


『え？』






慌ててカレンダーを見る。
明後日の24日のところに、〝朱美生誕祭〟と赤い文字で記されていた。




『ぁあああ！本当だぁ。いろいろあって、忘れてた』


「自分の誕生日忘れるとか…そんなやつ初めて見たよおれ」






そういって、佑は笑った。

素敵な夜にするから、と、佑は私のおでこにキスをした。



そんな…私は一緒に入れればいいよ。
そんなこた思いながらも、少しだけ期待している自分が居た。








二日後という月日は、あっという間に過ぎた。