どうしてもママ、子供のまま。
「ただいま」
『おかえりっ!』
私はぎゅーっと、勢いよく佑に抱きついて見せた。
スーツ姿の佑は、いつも見ているのに、なんだか新鮮…な。
佑は私の肩を掴んで、私の頬にキスをした。
そのあと、ふわりと微笑んで、一言。
「あんまはしゃぐな。からだに負担かかるだろ〜」
私の頭をぐしゃぐしゃ、とかき回しながら言う彼。
「でも実はいま、めっちゃ嬉しかったわ、おれ」
あーーーーーー!と、悔やみながら佑は言う。
そして、私をまたぎゅーと抱きしめた。
今度は、ツヨクツヨク。
『苦しいよぉ…佑…』
「ごめん。でもおれ、…もーすこし、このままがいい」
『ばかっ』
「ごめんって。な?」
細ぇ肩、なんて笑いながら、久々のハグにはにかむ佑。
わたしも…久々の佑に触れて、なんだか愛しくなった。
…触りたくなった。
わたしたちはリビングに行く。
「あったけー」
佑がぽそりと呟いた。
…いまは12月真冬。
寒いに決まっている。
部屋は暖房を効かせてあった。
佑の手には、おおきい袋が何個も。
ふぅ、とその荷物をテーブルに置く。
そして大きい声をあげて、佑が言った。
「よし!やるか!」
わたしを祝う、盛大なパーティーが始まろうとしていた。