狂気の王と永遠の愛(接吻)をイメージ画集とつぶやきの場
12/14 力量
小さくため息をついた仙水は漆黒の男に背を向け歩き出した。
「…ここで何をしている」
そう言いながらもさほど驚いた様子も見せぬ男に仙水は笑いかけた。
「九条こそ…と言いたいところですが、騒がしくしてすみませんでした。予定より二人ほど来客が増えてしまいまして…」
仙水の横を通り過ぎ、数歩先をいく九条が口を開く。
「…悠久の先代・セシエル王…」
滅多に言葉を発しない彼が話を持ち出すということはよほどの事に違いない。そう感じながらも仙水はあえて言及せず返した。
「…珍しいですね貴方が他人に興味を抱くなんて…」
「……」
おかしそうに微笑んだ仙水に九条は前を向いたまま無表情を貫いている。
「…奴に勝てるか?仙水…」
「……」
戦いの話になり、緩んでいた仙水の顔が険しく変化する。
「…私が万全の状態だったら負ける気はしません。しかし…」
そう言ったきり口を噤(つぐ)んだ仙水に九条がようやく向き直る。
「…ここで何をしている」
そう言いながらもさほど驚いた様子も見せぬ男に仙水は笑いかけた。
「九条こそ…と言いたいところですが、騒がしくしてすみませんでした。予定より二人ほど来客が増えてしまいまして…」
仙水の横を通り過ぎ、数歩先をいく九条が口を開く。
「…悠久の先代・セシエル王…」
滅多に言葉を発しない彼が話を持ち出すということはよほどの事に違いない。そう感じながらも仙水はあえて言及せず返した。
「…珍しいですね貴方が他人に興味を抱くなんて…」
「……」
おかしそうに微笑んだ仙水に九条は前を向いたまま無表情を貫いている。
「…奴に勝てるか?仙水…」
「……」
戦いの話になり、緩んでいた仙水の顔が険しく変化する。
「…私が万全の状態だったら負ける気はしません。しかし…」
そう言ったきり口を噤(つぐ)んだ仙水に九条がようやく向き直る。