狂気の王と永遠の愛(接吻)をイメージ画集とつぶやきの場

3/2 人物像


「さぁな…」


「……」


それ以上口を開こうとしない九条に仙水は遠くを見つめた。


「向こうには五人の王がいる…キュリオ殿は第二位の王だそうですね」


「……」


「第一位の王はどのような方でしょう」


「…興味があるなら呼べばいい」


「…この座談エリアにですか?」


「他にあるか?」


「……」



すると…二人の背後から一人の男が顔を出した。



「無理だと思うよ」


「セシエル殿…また貴方ですか」


うんざりするように仙水がため息をついた。

キュリオよりも茶目っ気のあるセシエルはこうして彼らと話すことにあまり嫌悪感はないようだった。


「なぜそう言い切れる」


無表情のままこちらを見つめる九条にセシエルが真顔でこたえる。


「彼…極度の人見知りだからね」


「登場を拒否する人物なんて小説にいらないと思いますが…」


「小説?なんの話?」


「……」


あくまでとぼけるセシエルに仙水は苛立ちを覚えた。


「では…貴方で結構です。その"彼"の特徴を教えてください」


「特徴ねぇ…」


空を見上げて考えるセシエル。
やがてその瞳は嬉しそうに細められ…





「つかみどころのない人物…とでも言っておこうか?」






「……」






最初からセシエルの言葉に期待していない九条は黙ったままだが…









「…それは貴方の事では…?」










と、冷ややかな仙水の瞳と声が響いたのであった―――。




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