強引なキミに溺れてく

「は…早見くん?」


あたしは小声でたずねると、ニヤッと笑いながら前を指差した


…?


あたしが前を向くと、また背中がくすぐったくなる…!


…なんなの?


早見くんは指で背中に何か書いているようだった


声も出せないので我慢するしかない…


「んっ…!」


たまに声が少し漏れてしまう


あたしは慌てて口を押さえ、目をぎゅっとつむった…


書いた文字は…



「あ」「り」「が」「と」「う」


だった


え?ありがとう!?


バッと振り返ると、早見くんは少し顔を赤くしていた


初めて早見くんにお礼言われちゃった…!


なんでだろ…すごく嬉しかった
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