強引なキミに溺れてく

え?


見ると早見くんが本を持って、踏み台の上に上ってくる


「置いてやるよ。届かねえだろ?」


早見くんはフッと笑って言った


「え…ありがとう」


ちょっとムッとしたけど、今はそれどころではない


あたしは本棚に手をつき、後ろでは早見くんが密着しているので身動きが取れない!


上を見ると本は元の場所に返される


だけど早見くんは動こうとしない…


「あ…あの早見く…んっ!」


まただ…!


早見くんはあたしの背中を指でなぞる


「あっ…!」


「背中弱いんだ」


早見くんは意地悪っぽく笑う


…あたしからかわれてる?


「ひどい…」


あたしは少し涙目になって振り向いた


「…その目やめろ」
< 7 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop