彼氏が不良で何が悪い！

散歩が終わり、玲斗が家に送ってくれた。

「ワン！！ワンワン！！」

「ん？どーしたの？アサヒ。」

なんだかアサヒが家に帰ってくると急に激しく吠え出した。

なんだろう。

以前アサヒはストーブの灯油漏れにも、アイロンの付けっ放しにもいち早く気づいて私を助けてくれた。

そんなアサヒがあんなに吠えている。

家の中ではないらしい。

玲斗！？

私はいてもたってもいられなくて、アサヒを連れて家を飛び出た。

「はぁ…はぁ…ちょっと待って…アサヒ…早いよぉ〜」

「ワン！！」

急いで走ってきてアサヒに連れてこられたのは玲斗と初めて会ったあの細い通路。

そこには、

血だらけになりながらも立っている玲斗と、私達が散歩してた時にコンビニでうるさかったヤンキーたちが全員倒れている。

なんで？


あっ！！

さっき私が玲斗の前で、

「ご近所の方とかに迷惑だよね。あーゆーの。散歩も嫌になってくる。」

て言ったからだ。

どうしよう。

私のせいで…玲斗が…。