恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜
生徒たちは、そんな二人の視線だけで交わされる複雑な感情のやり取りをよそに、古庄に話を続ける。
「そうなんだ。佳音ちゃん、元気だった?」
「ああ、元気そうだったよ。…明日は、学校に来ると思うよ」
「ええ?!ホントに来るかなぁ…?」
「まあ…、来たらいいんだけどな。…それより、何か俺に用があったんじゃないのか?」
「そうそう!先生に質問があったの!」
「お!質問か、珍しいな。今日の授業のところか?」
「違う違う。そんなことじゃなくて、先生のカラダのこと♡」
「……なっ?!なんだって…!?」
人が大勢いる職員室で、いきなりこんな際どいことを切り込まれて、古庄はドキマギして思わず真琴の顔色を、また窺ってしまう。
「あっ!先生、今、なんかヤラシイこと考えなかった?」
「そうじゃなくて、身長とか胸囲とか、足のサイズとか知りたいの」
「……何で…、そんなこと知りたいんだ?」
半ば胸をなで下ろしながら、逆に古庄は質問する。
しかし、そんなことはうやむやにされ、一問一答形式で古庄は答えさせられる。胸囲や股下など、本人でもはっきりしないところは、一人の生徒が持っていたメジャーで実測までされた。