恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜




「……君の作ってくれた夕食で、そんな疲れなんて吹っ飛ぶよ」


そう言いながら真琴の腕を引いて、真琴を自分の腕の中に抱き寄せた。懐深く抱え込んで、真琴の髪に唇を付ける。


真琴は抗うことなく何も言わずその行為に応えて、古庄の背中に腕を回し、そっと撫でさすってくれた。



こんな時、こんな風に支えてくれて、心を癒してくれる存在を、本当にかけがえのないものだと、古庄は思う。

今まではこんな感情は、自分の中で処理するものだと思っていた。他人の力に頼ることは、自分を弱くすると思っていた。

でも、真琴は他人じゃない。
妻であり、どんなことも分かち合ってくれる存在だ。

こうやって抱きしめていると弱くなるどころか、もっと強くなれそうな気さえした。








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