恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

保健室





古庄がそうやって気遣って、心配してくれているにも関わらず、真琴の疲労はなかなかしつこく、その体の中に留まっていた。


気を張っている授業中は、普段なら疲れなど感じないのに、時折教卓に手をついて、めまいをやり過ごすようなこともあった。


さすがに、真琴本人も、これは普通じゃないと思い始める。



――私、何か悪い病気にでも罹ってるんじゃ……?!



古庄と結婚し、この上ない伴侶を得た幸福の見返りに、そのくらいの不幸が自分の身に降りかかってもおかしくない。


そんな風に思いながらも、病院に行く暇を見つけられない真琴は、自分を騙し騙しの毎日を送るのがやっとだった。




佳音とその家族の問題は、古庄とそれぞれに面談し、少しずつ事の真相が見えてきた。


「森園が夜の街に出歩いていたのは、あの夜が初めてじゃなかったって言ってたよ。森園の弟が亡くなったことで、以前からギクシャクしていた両親の夫婦仲が、いっそう険悪になったらしい。森園の存在はそっちのけで、離婚の話も出ているみたいだ」


古庄からそう話を聞き、佳音のことを思いやると、真琴の胸も痛くなる。





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