恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

愛しています…




それから、どのくらい時間が経ったのだろう。

そっと肩に触れる暖かい手に気が付いて、真琴はうっすらと目を開けた。
居間から漏れてくる明かりに照らされて、古庄の顔が視界に浮かぶ。



「うどんなら、食べられるかと思って作ってみたんだ。昼飯だってろくに食べてなかっただろ?何か食べなきゃ…」


自分の方が辛そうな表情の古庄を見て、真琴の胸がキュンと震えた。


これ以上心配をかけたくないし、駄々もこねたくない。

真琴が黙ったまま、むっくりと体を起こすと、古庄はその肩にカーディガンをかけてくれた。


居間のテーブルには、作りたての温かいうどんが2杯置かれている。

意地を張っているわけではなく、真琴が何も食べたくないのは本当のことだった。
それでもこれは、料理はあまり得意ではない古庄が、心を込めて作ってくれたものだ。真琴は乏しい食欲を奮い起こして手を合わせ、箸を取った。


真琴がうどんをすすり始めると、古庄も安心したように箸を取り、一緒に食べ始める。


心配してくれて、世話をしてくれる古庄には、どんなに感謝しても足りないくらいだ。



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