キスをお先に、頂きました



「かして」と言って、



俺は朱加の腕にそれをつけた。





「……これ、栞菜と選んだやつ」



「…そうなの?」



「そう。朱加が、勘違いした日」



「…そりゃあ、あんなところ見せられたら、勘違いしちゃうでしょ」



「…そうだよな、本当に。俺がもし朱加の立場だったら、嫉妬しまくってたかも」



「…っ」



「……ちょっとは嫉妬してくれた?」



「……」



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