キスをお先に、頂きました




なにも言わない朱加。



…どうやら図星らしい。



本当、可愛い。




「やっぱり、朱加に似合う」


「……ありがとう」




栞菜が選んでくれただけあるな。





「まぁでも…本当に、ごめん」




俺も、朱加と他の男が歩いてたら、嫌だから。




「ううん、私こそ……」






お互いまた恥ずかしくなって、目を逸らす。



家の中がしんとしてるから、ふと疑問に思った。






「家の中、いま誰もいない?
…あ、がっついてるわけじゃないからな」




自分で言って恥ずかしいな。



…なんて。本当は今から朱加を襲ってもいいくらいだ。



< 106 / 114 >

この作品をシェア

pagetop