キスをお先に、頂きました
なにも言わない朱加。
…どうやら図星らしい。
本当、可愛い。
「やっぱり、朱加に似合う」
「……ありがとう」
栞菜が選んでくれただけあるな。
「まぁでも…本当に、ごめん」
俺も、朱加と他の男が歩いてたら、嫌だから。
「ううん、私こそ……」
お互いまた恥ずかしくなって、目を逸らす。
家の中がしんとしてるから、ふと疑問に思った。
「家の中、いま誰もいない?
…あ、がっついてるわけじゃないからな」
自分で言って恥ずかしいな。
…なんて。本当は今から朱加を襲ってもいいくらいだ。