キミの攻略法~孤立誘導型ヤンデレ~
教室から逃げ出してきた私は
気づいたら校舎裏に来ていた
心は今までにないほどどんよりしているのに
秋晴れの空は、私の心とは対称的に
とても澄んでいた
これからどうしよう…
考えても答えが出ず、このまま授業を
サボリ続けるわけにもいかず、私は教室に
戻った
ガラガラッ
授業の真っ最中
扉を開ける音に、クラスの視線は一斉に
私に注がれる
「心美か、もう大丈夫なのか?
はやく席に座りなさい。」
先生は今朝の事情をふまえて、授業に遅刻した私を咎めなかった
私が席につくと
「皆も知ってると思うが、今回起きた事件は調査中だが、うちのクラスメイトから犯人探しをするつもりはない。
先生はこのクラスはどのクラスよりも仲がいいのを知っているからな!」
先生はそう言った
すると
「そうだよ!そんな事する人はこのクラスには1人もいないよ!皆で茜を支えてあげよう!」
後ろから声が聞こえ、振り返ると
リサが立ち上がり
私の肩に手を起きながら、笑顔を向けていた
「…??」
突然の変わりように困惑していると
「そうよ!みんな茜が大好きだもんっ♪」
リサの周りにいた女子達も一緒になって
言った
いったい…なにが…
「そうかそうか…皆、先生はやはりこのクラスの担任で本当によかったよ!こんなに思いやりのあるクラスメイトがいて…!」
そう先生は言いながら、満足そうに授業を再開した
けど、リサが私の肩に置いた手は
私の肩にめり込むくらい強く掴まれていた
顔を歪めていると
「絶対許さないから…」
そう小声で呟き、リサは席についた
凍りついた私は
授業なんて頭に入ってこなかった