おさななじみcomplex
「何度も声かけてるにボーッとしちゃってどーしたのよ?」
「あ、ごめん。ちょっと考えごとを・・・」
学校から帰ってきてリビングで考え込む私に呆れ顔のお母さん
「お母さん忙しいんだからしっかりしてちょーだい!」
「うん。で、何??」
「悠夜くん今日の夕飯どーするのか聞いてきてほしいの。」
「うん、分かった!」
エプロン姿のお母さんに言われるがまま、携帯をパーカーのポケットに入れて家を出る
独りっ子の悠夜の両親は基本仕事で出張とか帰りが遅かったりとかで殆ど家に居ない
だから、小さい頃から悠夜は私の家で一緒に食事をすることが多かった
これもまた私達にとっては当たり前の毎日で習慣のようなもの
玄関の戸を開けてすぐ隣の成瀬家のチャイムを一応鳴らす
「・・・ん?」
応答なし・・・?
寝てるのかな?
ガチャッと普通に開く鍵の掛かってない玄関ドアを開け、何食わぬ顔で家の中へ侵入する私