おさななじみcomplex
*04
気付かされる想い
リンリンっと暑苦しい夜に響き渡る涼しげな音色
そんな風鈴の音がやけに耳に残る
「悠夜!いつものところ早くいこっ♪」
人混みを掻き分けて進む
毎年恒例地元の花火大会に今年は
離れないように手を繋いで
浴衣の私にスピードを合わせて歩いてくれる悠夜と2人で
結局当日になっても叶わなかった私の願い
新は今日どうしてるのかわからないし
それに今日、新はきっと柏木さんと一緒に来てるんだろうな・・・
こないだ・・・柏木さん、そう言ってたし・・・
そうは勘ずいていても、私なりに考えて幼馴染離れしなければと思っているから、見て見ぬ振りをする
「俺お腹すいた・・・」
「そりゃそーだ!いっぱい買いだめしていつもの花火絶景ポイントへ♪」
きっとこれでいい・・・。
私は悠夜が好きで、
悠夜と付き合ってて
だからこれからも3人なんて
・・・ありえないんだ