ふわふわ。
「これは脈ありと考えるべきでしょうか?」
「し、知らないです!」
「そうですか?」
「はい!」
覗き混んでくる倉坂さんから、一生懸命視線をそらせると、今度は目を輝かせている咲良さんと目が合う。
…………。
な、なんなの!
「では、勝手に良い方に考えますか」
「だ、ダメです」
「駄目ですか?」
だって、まだ解らないもの。
自分でも何だか解らないんだもの。
だけど、そういう倉坂さんの目が……
目がとても嬉しそう?
嬉しいの?
嬉しいのかな。
よく解らないけれど……
「まぁ、僕は貴女が好きなので」
「…………」
い…………
「今、告白するなんて極悪非道~!」
叫んだら店中の視線を集め、キョトンとした倉坂さんが何かに気づいたように居ずまいを正した。
「そういえば、好きですと言ってませんでしたか?」
「知りません!!」
咲良さんの大爆笑が響き渡った。