死神男子と幸運男子
なるべく愛想悪く
なるべく人と関わらず
壁を作る
自分を守るためでなく
僕から皆を守るためだ
「ねぇ…ねぇってば!キミ!」
「えっ?あ、僕?!」
放課後、早々僕らのクラスは席替えをし
僕は一番後ろの窓側といった
世間的に超ベストポジションに座っていた
そういえばもうSHRは終わったのか…
この席は外を眺めていてしまうのでいけない
「キミ、斎藤くんだよね?」
前に立つのはポニーテールのよく似合う
明るい女子だ
人との思わぬ接触に顔が強張る
「なにー、その顔!私達、学級委員になったんだから、これから宜しく!」
は?
ガタッ
僕は勢いよく立ち上がった
「ちょ、待って、僕が学級委員ってどういうこと??」
「やっぱり話聞いてなかったんだー。
席替えのくじ引きと同時に、学級委員もくじで決めようってなってたじゃん」
くじ引きは生徒の出席番号を書いた紙を
先生がランダムに引いていき決めていたから、まったくそんなやり取りがあったことを知らなかった
「ま、取りあえず前期の間はよろしくね!」